2016年9月23日金曜日

フランスの秋

皆様、お元気でらっしゃいますか?
この秋、日本は台風到来が続いていると聞いております。被害が少ないことを祈るばかりです。

フランスは、9月に入った頃から、急に太陽が照りだしました。
「なんでこんなに暑いの? 」と聞くチビ猿に、
「ママたちが日本から太陽持ってきちゃったんだよ」
と応えたら
「マジ? それヤバくねぇ? 」
とかわいいのか、かわいくないのか、わからない返答をされました。日本語を学んで欲しいと母猿は弛まぬ努力をしていますが、学んでくるのはこういう砕けた言葉ばかり。ヤバいよ、キミ。

そんなお日様ガンガンの日々ですが、朝夕は冷え、窓ガラスが曇るようになりました。
歩道には、マロンという、栗の一種なのですが食用ではない木の実が転がるようになり、
日がぐんぐん短くなっていて、朝はまだ薄暗い中、兄猿は自転車に乗って家を出ます。

義理の両親が田舎の菜園より摘み立てを宅配してくださりました!
このブドウが少し黄味がかると、あぁ、秋なんだなぁ、と思うのです。
うちの、手入れされていない荒れた庭に、野生のシクラメンが咲いていました!

紅玉と何とかの交配品種、Akane です。
カリッとしてて、酸味がしっかりあっていい感じ。
近くの菜園で10キロ収穫!

馬でも飼っているのかと聞かれましたが
 朝のジュースで勢いよく消化中。
それにしても一週間が早いこと!
今日は一週間の中で一番時間が取れる日だったので、料理を楽しみました。
田舎で元気に育った完熟トマトをソースに…
皆さんは、トマトソースはどのように作られますか?
私はお料理のセンスが抜群によいAKちゃんから教わった、シンプルな作り方が気に入っています。たっぷりのオリーブ油にニンニクで香りづけし、そこにぶつ切りトマトを入れて煮るのです。日本に居た頃は玉ねぎ入れて作っていましたが、フランスの甘みたっぷりのトマトだと、玉ねぎは不要。シンプルな方がトマトらしさが生きるように感じます。


あとは、久々に、グラノラバーも作りました。
これは、オーツ麦と砕いたナッツ類を同量(今日はカップ2杯ずつ)に対し、お砂糖、メープルシロップ、サラダオイルをそれぞれ大さじ3杯くらい、そしてゲランドの塩を少し混ぜ込み、広げて、低温のオーブンで焼くだけ。
冷凍食品店のピカールは本当に使える。
日本ではイオンと提携した、と2年前に聞いたのですが、
本牧店では見かけず、残念に思っていました。
ジャムは唯単に、茶砂糖とレモン汁で煮込んで
最後にバタも入れて煮詰めました。
レーズンを入れても美味しいのですが、ストックがなかったので、今日は、冷凍のイチジクを使って、簡単ジャムを作り、それを混ぜ込んでみました。

近況報告も少し。

兄猿は11歳ですが、こちらのシステムだと中学1年生となり、中学と聞くと、何となくあまり構っちゃいけないような気がして、その上、部屋に勉強机を置いたので、いつ勉強しているのか、本当に勉強しているのか、絵を描いているのか、どんな絵を描いているのかなど、前ほど把握していません。でも、何となくですが大丈夫そう。

チビ猿は9歳で、小学4年生。フランスでは小学生は基本的に保護者が学校まで送り迎えする =2往復
+給食は、全校強制ではなく選択制なのですが、偏食のチビ猿は学校給食が嫌い。で、給食を取らない選択をしたので、家で食べる。お弁当を許可してくれたらいいんですけど、ダメらしい。よってさらに1往復。
++チビ猿の学校は、依然として水曜日は学校がお休み。
そんなこんなでやたらチビ猿と一緒なこの頃です。
チビ猿、日本を離れるときは、それがたまらなく悲しく、でもその感情を自分では処理できないために、母猿はやたら八つ当たりをされましたが、最近はそれを克服したよう。新しい学校でも、のほほんと楽しそうにしています。

夫も元気。「フランスきらい」、と文句言いながらも日々格闘中。
しかめっ面しながらリンゴでお手玉する夫
私も元気です。
今、一生懸命執筆中です。
ものになると良いのですが。
頑張ります。

ではこの辺で、仕事に戻ります。
どうぞ良い週末をお迎えくださいませ!




2016年9月8日木曜日

ベルサイユ便り

私の相棒。
夫が高校生だったころの自転車に、粗大ごみから拾ったかごをつけました。
横浜からベルサイユに越してきて一か月経ちました。
少しずつ、守備範囲を広げつつ、街を探索しています。

第一印象としては、ベルサイユ、素晴らしい街です。圧倒されるものがあります。

私達が住んでいるのは、ベルサイユ宮殿から3~4キロくらいのところで、緑豊かな住宅街です。ちょっと、いやかなり? 田舎っぽくもある。兄猿の中学などは、森の中にあります。



うちの近くの建築スタイルはこういうグラニテの壁が多く、田舎っぽいのです。

今週は用事があって、オールドタウンの辺りにママチャリに乗って行きました。
おとぎ話か、歴史の本の中のような景色の中を走り抜けて行く。
先月までは山下港を、氷川丸を見ながら自転車を漕いでいたのに、
今日は、太陽王に仕えた宮廷貴族の旧宅が並ぶ石畳の道を走っている自分。
人生って不思議。全てが現実で、それでいて非現実的。
下手な写真でスミマセン。
サンルイ寺院かと。
これも下手でゴメン。
よく見ると、ブルゴーニュ公の館とある。
オールドダウンの商店街はこういう建物。
長屋すらも格式あるところがベルサイユざます
べルサイユは、日本における京都のように、コンサバな人が多くて、お高くとまっているし、外様を受け入れないところがある、と言われています。兄弟猿は上が中学、下が小学校に行き始めましたが、名簿をみると、笑っちゃうくらい、ほとんどの苗字に「de ○×」や「le △□」が付いていました。また、構成としては白人ばかりで、東洋人は滅多に見かけません。

あまりにも素晴らしい景観の街で、どこをどう写真に収めて良いのかワカリマセン。
この写真は、FBのベルサイユ宮殿(フェースブック → 
Château de Versaillesのところから拝借。
もっと沢山写真がありますので、どうぞそちらを訪れてみてくださいね。
© EPV / Thomas Garnier
でも、今のところ大丈夫。
というか、どちらかというと、パリの時よりも、多くの方々から声をかけていただいています。お店やスーパーでも気さくな会話があって、人間味ある。パリのスーパーのレジなどは腐敗したけだるさが当たり前でしたが、もっと健全な感じです。
そうそう、道を渡ろうと横断歩道でタイミングを見計らっていると、車の方が停まってくれるのもパリではなかったことです。


そして、コンサバか、といえば、かなりコンサバでシックな装いのマダムたちを見かけますが、私、これが嫌いではない。

皆さんはフランスと言えば、どのようなイメージをお持ちですか?
このコミック、知っている方いらっしゃいますか。
フランスを舞台にした青春もの。
私は、このセシールちゃんのファッションが大好きでした。
私は、トラッドなのが流行った時代にお洒落開眼したこともあり、フランスと言えばBCBG(bon chic bon genre)でした。
それが、実際にパリに住んでいると、たま~に、そういう格好のご年配の方たちを見かけるだけで、一般的にはワイルドというか、ギラギラ、露骨なファッションの人ばかり。

それが、ベルサイユでは、老若男女がBCBGなのです。
昨日見かけた女の子は、スリムなインディゴの8分丈パンツに、丸首のネイビーのコットンカーディガンを羽織り、足元は素足にやはりネイビーのBen、そして襟元からはピンクのTシャツが覗いているという、シンプルだけど、小粋なスタイルで愛らしいこと!

他の子供たちは、戦中戦後の写真で見かけるようなシンプルでシックなワンピースを来ていたり、男の子たちも、半袖の襟付きシャツにちゃんとした半ズボン姿。だぼだぼのTシャツにフード付きパーカを着てラッパー風に憧れるちび猿が浮いていること!

昔むか~し憧れていたフランスに、21世紀になって出会ったという、やっぱり少し非現実的なベルサイユです、というのが一か月経った今の印象です。
毎度のことながら徒然なるままに書いてしまいましたが、まだ目でキャッチした情報が脳に伝わりきってなくて、まとまっていないのだと思います。

また落ち着いたらベルサイユの様子についてお伝えしますね!
季節の変わり目、どうぞご自愛のほどを~。



「はじめまして、Je m'appelle Titi」
義母が犬に襲われているところを救ったという武勇談と共に、
「はい、どうぞ。持って帰ってね」というので持って帰りました。