2015年4月20日月曜日

めぐる季節の中で



皆様、お元気でらっしゃいますか。

前回の満開の桜のお便りより、2週間ほど経っただけなのに、こちら横浜の町は、色が変わりました。今は圧倒的な新緑の中、ツツジや五月がお菓子みたいな可愛さで紛れ込んでいます。
季節という本のページがどんどん捲られていく、という感じです。

まずは先週末の本牧山頂公園はこんな感じでした。
先週はまだ桜も残ってました
花びらの坂道
こんなとこ通ったの、忘れないでね
公園の花壇、
パリのセンスに敵うものはない、と思っていたけれど、日本もいい線行ってます
ま、こんな感じだったわけです。
それが一週間経っただけで、桜の木はピンクから緑に早変わり。
三渓園の緑
本牧通りも緑
うちの庭も緑
日本の春はすごいですね。季節がどんどん巡る。目で、肌で、匂いでそれを感じる。

フランスにも季節の変化はもちろんあって、もう少しすると、街路樹のマロニエの白とピンクの花が咲くのかな?
あの夕方にかけて吹く、ひんやりとした爽やかな風が思い出されます。

でも日本のは、もっと強烈です。まるで科学番組などでみる生物の成長の超早送り画像のように、日一日、一刻一刻、緑が生まれ、深まっていく。
つぼみが膨らみ、ほころんでいきます。

また匂いも、フランスのように、積極的にかぐと、「あぁ、ステキ。薔薇の香りね」なんていうのではなく、日本では、そこら中にもわんとした緑と甘い花の匂いが充満しているのです。

湿った空気の、その目に見えない水の粒子の中に、緑の匂いが籠もっていて、それが顔に触れる度にプチンと割れて、匂いがモワーンと広がるとでも言いますか。
そこら中が生きてるって感じです。
地球に生命体が宿ったのは酸素と水があったから、というのも、うんうん、と納得させられる、そんな説得力ある春です。

昔もこうでしたっけ。
きっとこうだったのよね。それが当たり前だと思ってたから気づかなかったんだと思う。
それとも、自らが生命力の塊だったから、この新しい生命の誕生なんかに構ってられなかったのかも?

そんな週末、なんと、うちの小さくて雑草が生い茂る庭に、モリーユ茸らしきモノを発見しました。
和名、編笠茸とはよく言ったもの。
フランスでは高級茸として、干して乾燥したモノをまた戻して、生クリームベースのソースの風味付けに使われています。
これを初めて食べた人は勇気があると思いませんか。
モリーユ茸すらも誕生させてしまう、日本の春。すごいパワーですね。
こんなに小さくて資源がない土地なのに、生命力はすごい。
圧されないように、このエネルギーを享受できますように。
花粉もあと少しだと言うし、頑張るゾ。

どうぞ良い一週間を~!