2015年3月2日月曜日

インターナショナルスクール便り  ①アイスバーグ理論


もう3月!
って驚いている方は私だけではないでしょう。
いつの間にか、春が来てましたね。

「I blinked, and suddenly here I am」と、先日のアカデミー賞授与式にて、サウンド・オブ・ザ・ミュージックの50周年を迎えたジュリー・アンドリュースが言ってましたが、ほんとう。
10年、20年、30年なんて、瞬きしている間に過ぎ去ってしまうことを、この年になり知りました。
……ということで、チビ猿が8才になりました。
今年は、2月生まれのクラスメート、EくんとSちゃんと一緒にパーティ。
つい先日、7才の誕生日を祝ったのに、早すぎます、一年。
パリからこちら横浜に来て早9か月。
子猿たちがインターナショナルスクールに通い始めて6か月余り経ったところです。
いきなりフランス語環境から英語環境に放り込んで、大丈夫かなぁ、ま、大丈夫だよね、なんていい加減なことをしましたが、ま、結果としては大丈夫そうです。

メンタル面に関しては学校側のケアが手厚いことに助けられました。
一クラス12人前後と少人数制ですし、
サブ先生というのでしょうか、体育の先生、音楽の先生、英語の先生、休み時間に見てくれる先生、などたくさんの先生方が児童らを見守ってくれます。

英語に関しては、なんと言っても学校の言語は強い、というのが大きな引導力になっています。
友達と交わるためには英語が死活問題なことを、野生の子猿たち、本能的に察知し、一生懸命聞くわ、伝えるわで吸収が早い早い。

プラス英語はずるい。
子供にとっても英語は社会的な言語地位が高く、話せることはカッコいいのでしょう。
最初に覚えてきた言葉は「Oh my gosh!」。なにそれ、ですよねぇ。

兄猿は2ヶ月、チビ猿は4ヶ月でとりあえず読むのと話すのは80%OKになりました。
6ヶ月経った現在は、兄猿に関しては書くのも80%OKです。ちび猿は60%くらい。

一方の日本語の方は全然です。全く上手くなってない。
学校では週2時間授業がありますが、カタツムリのようなノッソリユックリな歩みです。
来る前は、日本に住んでいれば、それなりに上達するだろう、なんて甘いこと考えていましたが、ダメです。全くだめ。
このまま全く日本語が上達することなく、フランスに戻ることになると思います。

ああ、なんて残念、何とかならないの?と嘆く母猿、先日は学校の日本語の先生に、言語におけるアイスバーグ理論という考え方を教えて頂きました。
人の言語能力は氷山のように、見える部分は一部で、水面下に隠れている部分が大部分。
たとえ、話せる様になっても(見えてる部分)、根本にある言語能力がしっかりできていないとその言葉を使って考えることができず、学習力が付かない、ということでした。

先生曰く、「まずは英語においても氷山の下の部分、英語で考えることができるよう、応援してあげることが大切。」……英語で教育している学校ですからね。
「日本語は残念だけど、まぁ気長に、嫌いにならない程度に応援する、指導する、それが良いんじゃないですか」と。
でも漢字の練習はしようね!
そう納得したらもう焦らなくなりました(≈諦めた)。
それよりも、また瞬きしている間に終わるであろうあと1年余りの日本滞在中に、たくさん楽しい想い出を持ってもらって、少し大きくなったときに、
「日本語できるようになりたい」
と思ってもらえるよう、仕向ける方が得策よね。

日本に来たのに、英語にやられたぁ感がぬぐえなくもないですが、子猿たちにとっては日本語はラグジュアリー、英語は生きていくための便利なツール。(フランス語は生命線……かな? )
折角英語を体得する機会を賜ったのだから、頑張ってもらいましょう。

次回は、インターナショナルスクールでの勉強へのアプローチについてなど、お便りしたいと思います。