2012年12月30日日曜日

今日達成したこと


この1,2週間、夫との会話もおざなりに、アルコール中毒ならぬ、読書中毒となっていました。原因は、山崎豊子さんの「不毛地帯」です。文庫本で約550ページ×5巻!これを先ほど読み終えました。
面白かった~!ドストエフスキーもビックリのドラマチックなストーリー展開。元高級軍人が、戦後シベリアに11年も拘留されたあと、日本に帰還し、第二の人生として高度成長時代の商社で国際的なビジネス戦線を生き抜くという話です。

覚えている言葉を幾つかここに記しますね。

負ける戦争は絶対してはいけない


……戦後すら知らない私ですが、これはフランスに住んでいると少し実感できます。
フランスは最後のところでドゴールにより、勝者側についた国。「日本同様、フランスも苦労した」と年配の方は如何に自分がつらい戦いを経験したかを語りたがります。
義理の両親の世代は戦後が如何に貧しかったかを滔々と語ります。
それを聞くたび、いや、違う、敗戦国の日本と、かろうじて勝ち組に回っただけよ、というフランスでも、違うと思うのです。
日本ではこんなに堂々と戦中戦後体験を話せる人はいない、みんなもっと遠慮がちだし、惨め、辛すぎて話せない人の方が多い、と思うのです。「誇らしく」なんて話せないと思うのです。必死で、生き抜くために、人には言えないことをした人の方が多いと思うのです。何等かの罪悪感を持っていると思うのです。

戦争はいけない、それはもちろん絶対なのですが、「負ける戦争はしてはいけない」……これも真実だと思います。

国益につながる仕事をする
……これを念頭に主人公はモラルを持って仕事をします。そうとは言え、案件が大きいと政治家に献金したり、と手は汚れていくし、現実はそんなきれいごとではない。……でも、こういう倫理感、そして大きな目的を持って仕事するって大切ですよね。告白すれば、こういう意識を持って仕事したこと、ほとんどないです。いつか、私も、国益というか、日本人としての誇りを損なわないような、そして社会に貢献できる仕事をできたらいいな、と思いました。

あとは何だっけ。
時々、あれぇ?って思うような女性観、結婚観、家庭観などもあるのですが、それもまた興味深かったりします。日本の女性の待遇は、国際的にみるとまだまだですが、それでもこの本の60年~70年代のときよりはまだマシになったのか、って。

さて、もう一つ、今日終えたこと。

それは大掃除の一環で、ついに風呂場の床タイルの目地をきれいにすることに成功しました。秘密兵器は酢です。先日、Davidさんのブログでフランスで50サンチームくらいで売っている穀物酢についてのエントリーがありました。
それを読みながら、「そうそう、田舎の家の家政婦さんもよく『お酢買ってきて』って言うけれど、なるほど、カルキ対策に使うのか」と思い、私も買ってみたのです。そして、「そういえば、彼女はモップがけする時も、御酢を入れてたっけ」と思い、ひょっとして!と以前から気になっていたタイルの目地に刷り込んでみたら、洗剤でも消えなかった黒ずみが消えたのです。漂白剤より臭いは早く消えるし、手・環境にも、損害が少ないし。
白く光る床にやったー!です。
でも疲れました。

明日は休息日(って、ここ一週間そうですが)。
皆様も良い日曜、年末をお過ごしください~! 

2012年12月27日木曜日

クリスマス・レポート

西向きの窓から撮りました。朝焼けが窓に映っているのです。

皆さん、どんなクリスマスを過ごされましたか? 

フランスでは、義理の家族と接することも多くて、日本で言うお正月的な感じで、悲喜こもごもだったり、かな? 

日本では、政権代わったり、決算期だったり、商業的であまり「聖なる」って感じでなさそうですが、雑音にめげずに静かなひと時を持たれたのならいいな、と思っています。 

私も、忘れないうちにどんな感じだったか、書き留めておきます。 

まず、24日のイブの日、午前中に田舎の家を発ちました。 



21日から滞在でした。今回は図らずして持ち主の義理の両親が留守で、私たち家族だけ。リラックスさせてもらいました。普段は子猿たちは大人のサロンには5分以上は滞在できないのですが、一緒にゲームしたりで、幸せでした。
26日からは、義理の妹達の家族(計11人)と義理の叔母、義理両親が集まる予定で(私たちはそれを避けるべく、先に来たのです)、そのため、義母が神経質になっているようでしたので、こちらも、立つ鳥あとを濁さず、と、出がけは朝から神経質に掃除したので、ちょっと疲れたかな~。 


帰り道、我が家からそう遠くないブローニュの街に立ち寄り、マクドナルドでお昼ご飯。子猿たち大喜びです。ブローニュのマックは、ファミリー向けによくできていて、海外のファーストフード屋にありがちな、暗くて貧しい雰囲気がなく、和やかな気分になりました。 
マックで幸せを噛みしめられる私は、安上がりね、と夫に言ったら、「僕もだ」と笑ってました。 

その足でブローニュのモールにて最後のプレゼントを買います。ブローニュはパリ・近郊の中で一番税金が高いとか。お金持ちの街らしく、街は整然としていて、クリスマス・マーケットが出ていたり、豊か気持ちになりました。

家に着くと3時過ぎ。さぁ、散髪、そしてお風呂よ!と母猿がシザー・ハンドと化して、男子三人を追い立てます。身ぎれいにしたところでいざ、教会へ。 





教会ではこの日、家族用×2回、プラス真夜中のミサの計3回、御ミサをします。私たちは5時半のに行きました。10分くらい前に着くと、既に教会は人が溢れています。二階席に行き、立ち見です。教会に溢れんばかりの人を見ていると、昔々はこうやって、信仰の場を求めて民が教会に集まったんだろうな、って何だかグッとくるものがありました。雰囲気に酔いやすいワタクシ、喜び一杯でしたが、ミサも最後の方になると、子供達が走り回ったり祭壇を横切ったりするのを親が何故止めないのだろう、と思ったり、親自身もかなりマナー違反なことをしだしたりするので、いやだなぁ、と思ってしまいました。それを微笑みで見逃す神父様は立派です。 

ミサの後の夜ご飯は、クレープにしました。最近、スモークサーモンが食べられるようになった兄猿と夫は、サーモンクレープ、ちび猿はメーンディッシュがチョコレート・クレープで、デザートはキャラメルクレープ。
「今日だけよ~」
「知ってる知ってる」。
兄猿のお気に入りは、クレープにレモン絞って粉砂糖を沢山掛けるのです。通っぽいでしょう? 

そして子猿たちが寝静まってから、親はこそこそラッピング。夫が毎年、バカみたいに沢山おもちゃを買うのを、「信じられない」とあきれるのも毎度のお定まり。プレゼントをツリーの下に置き、子猿が「サンタさんのために」と用意したクレープを半分食べ、準備完了! 



25日の朝は、写真の状態です。夫からのプレゼントは小さすぎるブラウスでした。ちょっと私のテイストでないデザインだったので、これで堂々と返品することができる!と内心ほっとする母猿。夫はすまなさそうのにするのを、「気にしないで」なんて言っちゃって。 

興奮の中、朝食を終え、昼からは義理両親のところでクリスマスランチ。最近の傾向は、一人ぼっち、夫婦ボッチになってしまった年配の親戚を張り切って義母が招くのです。今回は老人が6、7人、私たち世代が6人、子供達(20歳から3歳まで)9人の大所帯でした。こうなると、長男嫁としては、返って楽。適当に談笑して、食事の準備片づけしてればよし。義母とさしで話す機会も少なく、「ありがとう、ありがとう」とお互いに御礼を言い合って、夕方退散しました。 

そ・し・た・ら! 
家に着くと夫ったらぐったりしているではないですか。パーティの時、特に何にも貢献していないのに! 
自分の家族・親戚なのに、(彼曰く)皆のあまりの無礼さ、醜い年の取り方、本末転倒な祝いの席、エトセトラ・エトセトラでげんなりしちゃって、それが日頃の仕事でのストレス、田舎の家の寒さ、クリスマスの準備エトセトラ、エトセトラと重なって、ダウンしちゃったよう。 

母猿としては、「勘弁してよね~」って感じでしたが、もう寝なさい!と寝かしつけ、私は子猿たちとの夜のデューティー(晩御飯、歯磨きなどなど)に追われて、今日に至りました。 

ふぅー。 

読む方もお疲れになったでしょう。ごめんなさいね。 

今日はお昼にシャンペンの残りを飲んだら、泥のような睡眠に落ちました。1月3日の仕事はじめまで、多分、ずっとグータラに過ごせるかと思うと嬉しくて嬉しくて。そして今頃、田舎の家では、義理家族たちがストレスを投げ合いつつ楽しく過ごしていることでしょう、が、内向的な私たち家族としては、ストレスなく、のーんびりと暖房が利いた我が家にいるのがこの上なく幸せです。 

感謝の気持ちで一杯の12月26日、年越しまであと5日のエントリーでした。 


皆様、どうぞご自愛のうえ、素敵なカウントダウンでありますよう、祈っております。

2012年12月15日土曜日

小さな命……

今から約6年前のちび猿
昨日の夜、ツィッターを開くと、一番トップにコネティカットでの乱射事件のことを堀潤さんが伝えていました。なんてむごい事件なのでしょう。ちょうど、子猿たちを学校からピックアップして帰ってきたところでもありました。
夜空の中、雨交じりの風を顔に受けながら、ウインドブレーカーのフードを被り、肩にはカバンが三つ、左手には兄猿、右手にはチビ猿。帰ったらお風呂に入れて、夜ご飯作って、と考えながら歩く。
「おっかさん」って感じでしょ?エレガンスも何にもない、生活に追われているおっかさん。

でも幸せをかみしめていました。小さな手から伝わるぬくもりや、私の大きな手をしっかりと握り返す小さな手たちの力強さにこの子達の命を感じて、あぁ、よかった、今日も元気に生きている、って。

そのすぐあとに見たのがこのニュースです。犠牲者の親たちは、自分の子たちが学校から今日も元気に帰ってくると思っていたら、こんなことになった……。犠牲者の子供達は5歳から10歳ですって。
折角元気に育ってきたのに。もうすぐクリスマスで、何もらえるか楽しみにしていただろうに。希望をたっくさん持って暮らしていただろうに。
大人の犠牲者も、誰かの子供で、誰かの親だったでしょうに。

夜遅く、オバマの涙交じりの声明を観ました。こちらも涙ながらに共感しながら、こういう、一体感を持てる言葉を発することできる政治家は日本にいるのかな、と心配したり。
衆院選、都知事選で山本太郎とか、名前も知らなかった新しい立候補者もいて、そういう方たちはもっと民の近くの言葉、視線を持っているでしょうから、こういう人たちが政治界という怪物に呑まれないでいられることを願うばかりです。とにかく、原発を止める、これが第一プライオリティーではないでしょうか。次の大地震の前に、損害受けても放射能漏れがない状態にしなくては。

日本の、世界の小さな命たちを守りたいです。それができない、情けない大人たちである私たち。でもできる限りのことをしなくては。選挙結果が希望を持てるものでありますように、と祈るばかりです。

2012年12月11日火曜日

あと2週間でクリスマス

昨日は休養デーでした。土曜日、あるギャラリーで小さな電球を見てしまったら、眼がチカチカ。偏頭痛のキャリヤーとしては、マズイ感じでした。それが収まったかと思ったけど、昨日はやっぱり本調子ではなかったです。でもお蔭でよく寝ました。


昨日、昨日……何したっけ。 

思い出します。 そうそう、昼はポトフでした。前日に仕込んだ鍋を外に出しておいたのですが、脂が乳褐色に固まって、スケート場みたいでした。7ミリはあったかも。それを全部取って食べました。夫が作ったケーパーとマスタードど玉ねぎのみじん切りのソースが美味しかったです。 
そしてうちもイスラム国のカタールで買った無宗教国の中国製のクレッシュ(↑画像 イエス様の生誕シーンのミニチュア)を出し、リース↓をかざりました。ツリーは来週の予定。
7年前のクリスマスに、友人からもらった手作りリース。
日本からわざわざ手荷物で持って来てくれました。
まよ、今年も飾っています。ありがとうね。
そして、クリスマスが近くなったら、このチーズ、モンドールが出回ります。
チーズの周りをもみの木の幹で囲んであるので、フランスではクリスマス=モンドールなのです。
ことしのアベントのカレンダー。毎日1つ窓を開けてきます。
気付くとチビ猿のパジャマが七分丈になっていて、そういや、ご飯は2合炊くのが3合がスタンダードになり、朝ごはんにはベーコンワンパックで男子3人まかなっていたのが1パック半になりました。どんどん食べて大きくな~れ!

12月は感謝の季節ですね。 ありがとう、ありがとう。
どうぞ良い一週間を!

2012年12月4日火曜日

12月といえば……

大忙しの週末でした。先週末、田舎に行っていたので、2週末分の掃除、アイロン、買い出しです。 

そんな忙しい中、土曜日は年に一度の婦人科検診に行ってきました。 
女性の読者の方々、ちゃんとやってますか?マンモグラフィーと子宮がんの検査。アラフォー以上の方は、年に一回位した方がいいらしいですよ。検査の結果はまだですが、先生の見立ては良好でした。感謝です。 

そういえば、最近は吉兆というのでしょうか、茶柱が三本立つようなことが多く、何かいいことあるのかな、と思いきや、台所のパイプが詰まる、直ったかと思えば、水漏れがある、税金が思ったより高い、兄猿の成績不振などと続き、吉兆とは何ぞや、とがっくり。 


でも、毎日小さな奇蹟があるじゃない、と思えるようになったこの週末あたり。
例えば健康であることもその一つ、そのほかは…… 

土曜日の朝、ちび猿が言い間違い。 
「ママ、週末は、虹が降るって先生が言ってた」 
そのすぐあと、父親にフランス語で「雪(ネージュ≒ニジ)が降る」って言ってました。 
……「虹が降る」って素敵でしょうね。イメージするだけで幸せな気持ちになりました。


ちなみに雪も降りませんでしたが言い間違いに感謝。 

そして台所。故障が多くてもう替えなくちゃいけない、ってずっと思っていたのですが、この金欠なときにそうしなくちゃいけなくなるなんて……と思いながらいざIKEAへ。 
そこであるコーナー。
うちと同じ位小さな台所のディスプレーだな、と思っていたら、子猿たちが「これがいい、これ買って!」という。
子猿達もうちに似ているこの台所ディスプレーに何か親近感を持ったのでしょう。 
「うちがいいのね」と何だか幸せな気持ちになり。 

ミサでは、アドベントの第一日曜ということで、4つの赤いローソクの一つに灯が燈されました。 
揺れる灯火を見つめていたら、祭壇の反対側にいる女の子が「ふー」っと息を吹きかけています。遠いから消えるわけもないのですが、ちょっとしたいたずら心ね。 
ふと女の子と目が合って、私が「見たわよ」と目で言うと、女の子「ふふっ、見られちゃった!」と目で返事。 
可笑しくってうれしい気持ちになりました。 

そうか、もうすぐクリスマスなんだから、吉兆も当たり前か、と思った週末です。 

それでもしつこく、いいことありますように!
そしてどうぞ良い一週間を!