2012年10月29日月曜日

穏やかなる月曜日の朝




普段なら週末の疲れ、寝不足、子猿たちのおやつ、自分のお弁当など、朝ルーティーンで旋風のような月曜日の朝。
今朝は驚くほど穏やかです。

子猿がいないのと、冬時間になったため、いつもより1時間ゆっくりと休めたからでしょう。
ベランダの気温計は8℃、週末よりは少し暖かめかな。
子猿たちがいるブルターニュも今日は気温が上がるみたいでほっとしています。



調子に乗って、自分のためにイングリッシュブレックファストもどきまで作ってしまった。

どうぞみなさんも良い一週間を!

2012年10月28日日曜日

冬来る!

冬時間が始まった今朝のパリ。
それに合わせたかのように冷え込んでいます。
新しい時間で朝9時過ぎの今、ベランダの気温計は4℃です。
向かいの図書館の屋上が白いのですが、まさか、雪?

今朝は頑張って寝坊したけれど、それでも8時には目が覚めてしまいました。せっかく、子猿たちもいないんだから、起きなくてもいいのにね。習性ね。

昨日の朝、子猿たちを田舎に送り込んで、夫と二人だけの一日目は前回同様、子猿たちのことばかり話していました。
「思ったより寒いね。(子猿たちのブルゾン、あれで足りるだろうか)」
と私がカッコ内を心の中でつぶやけば、
「真冬用のブルゾンを着せればよかったかも」
と夫が言い、
「でも大丈夫よ、子供なんて、真冬でもあの薄っぺらの来てた時あったけど汗かいてたし」
と私が言えば、
「お、今言おうと思ってた。『かといって、あんなスキー用のブルゾンは大げさだ』って」
ってな具合で、考えることは子猿のことばかり。

そして、今朝の寒さを知ったら、きっと夫も言うはず。
「やっぱり真冬用のブルゾンでもよかったかも」
って。

こういうのをEmpty Nest症候群と呼ぶのでしょうね。

まだ夫は寝ているのですが、ワタシ、手持無沙汰です。
いつもなら子猿たちの面倒で忙しい、忙しい、ブログ書きたいのに!!とイライラしているのに、今朝は、この折角得した1時間(=夏‐冬)をどう使っていいのか、とちょっとだけ困惑中。

……なんて、殊勝な母猿ぶったけど、鬼の居ないまに何とかで、昨日はしめやかに美味しいものを食べました。


本当は創作寿司を食べに行くはずだったけど、急遽、隣のカフェで昼食となりました。
前は本当に使えないカフェだったけれど、近年新しいシェフとウエートレスさんが加わったら、ずっとマシになりました。
私のは、ドラード(Dorade、鯛でしょうかね)のグリルと、アンディーブの温野菜仕立て、バジルオイル添え、11.50ユーロなり。お得でしょ?


夫のは、Entrecote、リブステーキでしょうか。こちらも美味しかったそう。フリット・メゾンと言ってたけれど、多分、冷凍ものでしょうねぇ。
このプラは幾らだったのでしょう、チェックし忘れました。15ユーロ前後だと思います。

これがパリの典型的なカフェランチです。
悪くない?そうとも言える。
でも外食産業は日本の方がお得なように思います。
ただ、雰囲気というか、空気というか、パリならではのものがありますね、カフェって。

お、夫がやっと起きてきたようです。
少し夫孝行をしてきますね!

Bon dimanche!!!


2012年10月27日土曜日

学校が秋休みに入りました


パリでは今日からToussaint(トゥッサン、諸聖人の日)の学校休みが始まりました。先ほど子猿2人とロンドンから来た義理の姪っ子をモンパルナス駅に連れてTGVに乗せてきたところ。今朝のパリは寒くって、4℃くらいでした。 
でもだからってさ。 
「寒さのため、どこどこ行きとどこどこ行きのTGVはキャンセルになりました」というアナウンスが……日本でも新幹線ってそんなヤワなものですか? 
折しも、Le Pointという雑誌の広告が目に飛びこみ、「La France, des enfants gates! フランス、甘やかされた子供!」
そう思う、そう思う。 地震もなく、農地もたくさんあり、産業もあり、年金もあり、敗戦ギリギリのところで勝ち組に付き……ま、いいや。

さて、Toussaintの学校休みは2週間あります。私が仕事をし始めたので、休み中、子猿達は今回も田舎で義理家族に面倒見てもらうことにしました。 
兄猿は楽しみでしょうがない様子。従弟たちと遊べるしね。ちび猿は、ちょっと行きたくなさそうだけど、兄の盛り上がりに引きずられ、楽しいと思おうとしている。 

ちび猿は5歳半です。フランスでは年長組。
「なるほど、ベビーフェースってこういうこと!」ってくらいのベビーフェースです。「幼い」とか「フクフクしていて赤ちゃんみたい」とかのレベルではなく、寝顔なんて、新生児のときの面影がそのまま。匂いも赤ちゃんくさい。 
じーっと見ていると、出産の翌日に、ベッドの横たわりながら、透明の新生児用ベッドの中、トルティーヤのように白いタオルケットに包まれて、顔をこちらに向けて寝ていたチビを、「神聖なる命ってきっとこういうこと言うんだわ」、と思いながら、じーっと見つめていたときを思い出します
あっという間に5年半経っちゃったな。 

今回のベビーシッター役を買って出てくれた義理の姪は昨夜ロンドンからユーロスターでやってきました。会うのは昨年のクリスマス以来だったかな。 
もう、びっくりですよ。眩いばかりのヤングレディーに変身していました。 
御年14才。 
昨日は小公女セーらのようだったのに。背も私と同じくらいかな。光ってるの、肌とか、すべてが。 

道理で私も歳取るわけですね。 

私、40半ばにもなって、いつも昔と同じようなジーンズ履いて、髪もお化粧も手入れせず、気分はティーンエイジャーなんです。もっとしっかりしよう、もっと年相応に慎重になろうと思いつつも、軽くってね。でも、こうして正真正銘の若さを目の当たりにするともう私は若くないんだ、と実感できて、いい薬だわ。自覚からスタートですね、何でも。 

さてさて、子猿たちがいない隙に、今日は夫とお寿司を食べに行ってきます! 

みなさん、どうぞ良い週末を!

2012年10月24日水曜日

兄猿のこと



うちの兄猿は7歳です。
フランスではCE1(セーウーアン)と呼ばれる2年生。
体格はすっかり少年化しちゃって、もう幼な子っぽさはなく、顔は、時折赤ちゃんみたいだけど、二ーッて笑うと前歯が抜け落ち犬歯が目立つので小さな吸血鬼みたいな様相。父親には「プティ・ヴァンピー」と呼ばれています。 

夏前は屁理屈こねるし、母猿をうるさがる、ミニ反抗期だったのが、秋になり、すっかりいい子になっちゃってまぁ……と思っていたら。 

もちろん落ちがありますよ。 

何だかねぇ、学業が疎かになっちゃったのです。 

9月から私が働き出したので、放課後は日本でいう学童みたいなのに入れたのです。学童といっても、エチュードといって、補習みたいなことをするシステムです。一回あたり3~5ユーロ位でしょうか、ベビーシッターさんに比べると安価。「そんなに丁寧にみてくれないよ」とは聞いていたけど、それでも宿題を終わらせて帰ってきてくれるは有難い、と思っていました。 

果して、鬼母じゃなくてエチュードだから気を抜いてやっているのが悪いのか、ただただ、学業が下り坂になる運命だったのかわかりませんが、とにかく、兄猿、低空飛行中。 

そんな今夜、久々に兄猿の宿題を見ました。エチュードの代わりに柔道の日なのです。普段は父親に見て貰ているのですが、今日は不在なので、母猿が代行。疲れてんのになぁ、まぁしょうがないか。 

ノートを開くと、あらあら、本当に何て汚い字を書くのかしら。音読も飛ばし読みしているし、トホホ。でも、まぁ、いいわ。私も子供の頃かなり出来が悪かったけれど、今こうして生きている。何とかなるから、と自分に言い聞かせ、切れないように、切れないように、と自分を応援します。 

音読は、兄猿が読んだあとに、私が読みます。 
「いい、ママはフランス語上手に発音できないからそこんところは聞き逃してね」 
こんな複雑で、難しい(「発音」「聞き逃す」という語彙など)日本語、意味わからないでしょうが、とりあえず、母猿のイライラを感じてか、 
「うん」 
と答える兄猿。 
音読の次は、文法です。文法なのですよ!日本で7歳のときに文法なんてやりましたっけ? 
「動詞とは」というくだりを棒読みし、そのあとで日本語で説明します。
「わかる?」 
「うん」
……本当か? 
「動詞の最後の部分は主語また時制によって変化する。これをConjugaisonという……わかる??」
わけないよね。 
でも
「うん」
という兄猿。 

……まぁいいや。 
机のランプが兄猿の不器用な手元を照らすのを見ているうちに、何だか暖かい気持ちになって、心の中で「まぁ、頑張れよ、なんとかなるから」と今度は兄猿にエールを送る母猿。 

それにしてもフランスの子供ってすごく高度なことやっているような気がします。少なくとも、アライグマのぬいぐるみやレゴが大好きなうちの兄猿のレベルを考えるとすごく高度。 

いずれにせよ、静かに、物静かに宿題を終えた今宵。
それでもピアノの練習をしたいというから、電子ピアノのヴォリュームを下げ、「ママ、聴いててね」という兄猿。
あらあら、夏前は「あっち行ってて」だったのにね。
いつになく姿勢よく、卵を包むように指を立て、丁寧に弾いていたと思ったのは気のせい? 


久しぶりとても静かな30分+を兄猿と過ごせて良かったな、と思った母猿です。 

ところで、フランスは2013年9月からの新年度以降、宿題を廃止するそう。家庭によっては子供の勉強を見る余裕のない親がいて、それが学力の地域格差、ゲットー化を進めているから、という理由だそうです。 

確かに、時間が取れない親も多いだろうけれど、メンドクサーって思って放置する親もいるだろうけれど(←普段の私)、子供と宿題を通して接する、この「ぬくもり時間」いいのになー。そう思っているお母さんはゲットー地区にもいると思うんだけどなー。 

……政府もお節介ね、と思ったりする今夜の母猿です。 

2012年10月23日火曜日

南極のペンギン by 高倉健さん

今朝、出勤時にバッグに放り込んだのは、高倉健の「南極のペンギン」というかわいらしいイラスト入りのハードカバー本です。子猿の日本語補習校の図書館で借りました。 

高倉健、私の周りにファン多しです。 
うちのちび猿の和名は健と書いてタケルと読みます。高齢出産ママの願いの中で、一番強いのは子供がとにかく健康であること。それで健康の健、なのです。でも人に説明するときは、「高倉健の健」というとすぐにわかってくれるので助かっています。 
そんなこともあって、「ふーん、本も書くのか」と何気なく手に取った本です。

朝、メトロ9番線に揺られながら、そうだそうだ、と開いてみると……。 

なんて素敵な本なのでしょう。健さんが、40年(10年前に描かれたから)俳優やっていてロケなどで訪れた場所での出来事が、寡黙で素朴な健さんの口調で語られています。 

激寒、南極ロケでのガイドさんが酷暑の国のインド人だったこと。
遭難しそうになり、「眠るなよ~、死んでしまうから」と声をかけながら、「あれ、これどこかで言ったなー」とは八甲田山でのセリフだった、という落ち。
ハワイで行きつけのベトナム料理の親父さんとのやり取りについてなど、微笑ましく、健さんの慈しみある視点に胸が温まり。

またおかあさんが亡くなられたとき、ロケで死に目に会えず、一週間後に仏壇に向かっていたらどうしようもなくお母さんに会いたくなって、思わず骨壺を開けて骨を食べてしまった話など、息子を持つ身として、また老母を持つ身として、やるせない気持ちになりました。 

骨でも会いたいと思うほど愛する人を得た喜び、その人と別れなければならないという悲しみ。 

健さんの言葉に何というか、身体の血管に涙がつつーっと通ったような、しびれるような痛みを感じました。 

ときどきちょっとユーモアがあって、ほのぼのしてもいるけれど、じーんじーんとする、とても素敵な本でしたよ。

2012年10月15日月曜日

やっと座ることができました

そんな感じの怒涛の週末。働き始めて約2か月ですか、好調、好調、と思っていたけれどやはり週末は掃除・洗濯・買い出しと忙しくなりますね。PCにゆっくり向かうことができませんでした。 

そして、疲れなのか、ホルモンなのか、それとも妥当なのか、怒りが夫というサンドバックに向かってしまって、悪いな~と思いながら止められないこのところの週末です。 

そんなところに高校時代からの友人が遊びにやってきてくれて、「うちもそうだよ」というので盛り上がってしまった。 

お互いとても優しくて、気の利かない夫を持っている。 
「文句言うと、『ぼくやるよ』とあわてて手伝ってくれる」 
「一緒一緒!」 
「もちろん、言わなきゃ気づかないからやらない」 
「そうそう」 
「で、やってくれるけれど、四角いところを丸く拭くようなやり方するから、なおさらストレスになる」 
「その通り!」 
「これって私たちがわがままなんだよねぇ」 
「う~ん、そうそう」 
と、こんな調子で5時間おしゃべりしながら、何でもありの30年近いおつきあい、アイロンかけ、皿洗いも、夜ご飯の準備も全部こなす。 
片付いてくると 
「ここまで来て、やっと『休める』って思うんだよね」 
「うんうん」 
と主婦の会話です。 

……私たち、昨日まで高校生だったのにね。 

そのあと、増えてくる白髪をどうするか、島田順子さんは白髪ですっぴんで超かっこいいとか、でも私はあと何年間かは染めちゃうだろうな、とか、アラフォー・トークが続き、夫も子猿も時折やってきては割り込めないと判断し、去っていきました。 

ありがとう、あっこちゃん。 
おかげで、自分が戻ってきました。今週はイライラしない自分になれると思う。 

皆様、よい一週間を!

2012年10月4日木曜日

前世療法

皆さん、前世療法って本、ご存知ですか?ちょっと昔にベストセラーだったと聞いています。私は最近読みました。 

アメリカの精神科の先生があるとき、妄想などで困っている患者さんに催眠療法していたら、その患者さんが前世に行ってしまった。その前世で、今の問題の原因を見て、現世の自分が癒された。それ以来、この先生は科学一辺倒だった自分の価値観が変わり、色々な患者に前世療法を行っている……こんな話。前世での体験はバラエティーに富んでいて、この患者の場合は、86の人生を生きたそう。近親相姦やら生き埋めやら、すさまじいのです。時代や場所も古代エジプト、中世、はたまた日本とか。 

前世に興味ある人、多いですよね。 
私は自分でもがっかりするくらい、スピリチュアルじゃないのです。六感も働かないし、霊感もない。そこら辺に関しては想像力もあまりない。 

でもこの本はベストセラーになっただけあって、引き込まれるものがあり、私も考えてみた。 

例えば、私の食い意地の張り方は、もしかしたら前世で飢える経験でもしたからだろうか、とか。 
うちの子猿たちは前世でも一緒に存在したのだろうかとか。 
仲のよい関係だったらいいな。 
それとも実は聖書のカインとアベルのように憎しみ合った兄弟で、その人生で「憎しみはよくない」と理解して今回の人生では仲良くしてくれるかな、とか。 
……著者曰く、そういうことらしいのです。人生には必ず学ぶべき点があって、それを乗り越えたり、理解したりしないと、また次回の人生でも同じ苦しみを味わうんですって。魂は永遠で、もっと高めるために人は何回も生まれ変わるらしい。 
魂を高めるために生きている……なるほど、そうあるべき、そうありたい。 

一部受け入れられない部分もあったけれど、前世に興味がある方にはお薦めかな。